多様なルートで台湾の声を
国際伝播司の黄志揚・副司長によると、外交部は現在、フェイスブック、ツイッター、インスタグラムの3つのメディアを利用し、またYouTubeチャンネル「Trending Taiwan潮台湾」を運営している。
フェイスブックのテーマは外交部の日常で、文章を通して内外の人々に台湾外交の最新の政策や国際交流の現状を届ける。インスタグラムは写真をメインに外交での感動的な場面を紹介し、国際社会における台湾の独特の価値を伝える。一方のツイッターは英語圏の利用者が多く、スピーディで簡潔という特徴があるため、特定のテーマに関する政府の明確な立場を表明する際に用いられることが多い。
呉٠x❊و・外交部長(外相)のツイッターのユーザー名JWは、すでに世界的に広く知られている。台湾が不公平な扱いを受けた時、JWはすぐに意見を表明するからだ。外交部のツイッターは外国の政治家やメディア、NGOなどもフォローしており、相互リンクやインタラクティブな動きも見られる。正式な外交関係のない国でも、理念が等しければ、重要な時に台湾のために声を上げてくれる。
YouTubeの「潮台湾」は、ストーリー性のある動画を通して世界に台湾のソフトパワーを伝えるものである。2015年に外交部は、堅苦しい政策宣伝ではなく、人々の暮らしに密着した親しみやすい物語を通して台湾を知ってもらいたいと考え、このチャンネルを設けた。数々の重要な国際的シーンでも、それにふさわしい「潮台湾」の映像を通して台湾の理念と実力を伝えている。
2018年、WHOの年次総会(WHA)が開催される直前、潮台湾は「ロアンちゃんの作文の授業」という動画を公開した。象皮病に罹患したベトナムの少女グェン・ティ・ロアンさんが、台湾の医療チームの助けを得て健康を取り戻すという物語である。台湾はこの物語を通して、WHOに「Taiwan can help」(すべての人の健康に台湾は貢献できる)という実力と決意を伝えたのである。この動画はのべ1000万人が観賞し、その10分の1はロアンさんの故郷ベトナムの人々だった。ほかの国の多くの人もこの物語に感動し、台湾のWHA参加を支持するメッセージを残した。アメリカ国務省東アジア・太平洋局もツイッターを通して、台湾の医療貢献を評価した。
外交部国際伝播司の黄志揚・副司長は「デジタル外交ワークショップ」で、外交部のニューメディア運営戦略を説明した。